オーディオを快適に楽しむにあたって気になることのひとつが、防音対策です。
その対策で真っ先にするべき箇所として、スピーカーの後ろの壁などが挙げられます。
音質向上にも貢献するこの対策、具体的にどのように行えばいいのでしょうか?
スピーカーの真後ろが一番危ない
スピーカーの防音対策は、同時に反響音の対策となるため、音質向上にもつながります。
スピーカーから出た音が壁や天井に跳ね返り、今スピーカーから出ている音を濁らせてしまうなどの悪影響を及ぼすからです。
特にスピーカーの真後ろは、壁に音がダイレクトに伝わりやすいため、音はもちろん振動なども伝わりご近所迷惑にもつながる可能性があります。
防音(反響音)対策は可能であれば部屋中に施したいところですが、優先順位としてはまずスピーカーの真後ろが真っ先に対策が必要な箇所といえます。
では、どのように対策をしていけばいいでしょうか?
吸音材をしっかり使いましょう
まず、基本的なことですが、スピーカーと後ろの壁は、できる限り離してください。
万が一壁とくっついている、もしくはそれに近いような状態であれば、防音という点でも、反響による音質悪化という点でも最悪です。
どれだけスペースが狭いとしても、最低50センチは壁から離して設置することを心がけましょう。
そして、小さいスピーカーであれば両方のスピーカーを内側に角度を変えましょう。
次に、スピーカーの真後ろの部分だけでもいいので、防音材(吸音材)を壁にとりつけます。
賃貸でも安心してとりつけられるように、かんたんにはがせるテープでとりつけることができる商品もあるので確認しましょう。
また、吸音材の確保が難しい場合には、波状に折り目をつかたカーテンを壁にとりつけるか、またはカーテンのついている窓の後ろにオーディオ機器を設置しましょう。
絶対にしてはいけない設置は、カーテンや日よけなど何もさえぎるものがない状態で窓ガラスの目の前にオーディオ機器を置く状態です。
ガラスは反響する程度が壁などに比べて高く、家庭の設置環境では最悪の場所になります。
かならずカーテン(できれば防音対策のとられたもの)を常にかけている状態にしておきましょう。
ちなみに、反響を防ぐという点では、部屋の角(コーナー)にもしっかり吸音材を設置する必要があります。
コーナーは、スピーカーから出た音がこもりやすくなり、これが悪影響を与えてしまうからです。
スピーカーの真後ろと、両端(コーナー)に対策が必要、と覚えておきましょう。
夜はヘッドホンの活用も考えましょう
以上のような対策を行うことは、防音と反響音という二つの問題を解決できることが多いため、非常に有効なものといえます。
オーディオを快適に利用するには、リスニングルームの改善が必要不可欠です。
また、このほかに、夜の遅い時間はヘッドホンを活用することも検討しましょう。
最近はヘッドホンでも本格的なものが非常に多く出回っています。
もうひとつの選択肢として申し分のないものに出会えることでしょう。