オーディオケーブルには、「抵抗あり」というものと、「抵抗なし」というものと2種類があります。
今回は、この「抵抗あり」のものをどのようなときに使用するのか?
その使い方を解説します。
なぜ「抵抗あり」のオーディオケーブルがあるのか?
まず、一般的なオーディオケーブルは「抵抗なし」タイプです。
「一般的な」とは、オーディオ機器同士を結ぶ赤白のRCAケーブルなどを指します。
一方の「抵抗あり」タイプとは、主にパソコンのマイク端子などと音楽プレイヤーなどを接続するケーブルなどに採用されているものです。
例として、多くのパソコンにはマイク端子というものがついています。
このマイク端子を通して外部からの音(マイクの音やCDプレイヤーの音など)を取り入れるわけですが、このマイク端子と、同じ形の端子(ミニジャックの端子)が採用されていることがあるAUX入力端子などとは、実は抵抗値が異なります。
なので、普通のCDプレイヤーなどをAUX端子とつなげる場合は、通常のオーディオケーブルのようにつなげば何も問題がないのですが、マイク端子と普通につなげると、抵抗値の違いから大きな音が入り、そのせいで歪んだ音が録音されてしまうのです。
このような場合に、ケーブル自体に抵抗が入ったもので接続することにより、適切な音を入力するようにするのが、抵抗ありケーブルの役目です。
「抵抗あり」のオーディオケーブルを使ってはいけない場面は?
逆に、本来抵抗ありを使用しなくてもよい場面で抵抗ありケーブルを使ってしまうと、メリハリのない小さい音が出力されてしまうことになり、意味がありません。
たとえばipodなどの携帯音楽プレーヤーと、入力端子を持つカーオーディオを接続する場合。
この場合は、抵抗ありのケーブルは使用してはいけません。
なぜかというと、携帯音楽プレーヤーをつなぐときに使用するカーオーディオの入力端子は、AUX端子だからです。
AUX端子はマイク端子ではないので、抵抗ありは必要ないからです。
ややこしいのは、カーオーディオのAUX端子と、パソコンなどのマイク端子は同じミニジャックの形をしていること。
そのため、間違って抵抗ありのものを使ってしまうケースが多いようです。
「マイク端子は抵抗あり、AUX端子は抵抗なし」と覚えるようにしましょう。
なお、「LINE IN」など、LINEという文字で表された入力端子も、AUXと同じ扱いになります。
まずは入力端子の確認を!
形と、音声入力という用途が同じであるために、勘違いしやすい「マイク端子」と「AUX端子」。
まずは、これからつなごうとする端子がどちらなのかを確認することが必要です。
その上で、抵抗ありを使う場面なのか、なしを使う場面なのかを見極めましょう。