一般的なトランジスタアンプとくらべ、真空管アンプで悩まされることが多いのが、さまざまなノイズ。
その種類や原因も多種多様で、かなりの専門知識が必要となるものもあります。
ここでは、ノイズが起こったときに簡単にできる対策法を解説していきます。
まずはシンプルな方法で試してみよう
ノイズに悩まされるとき、考えてしまうのが真空管を交換するということ。
しかし、それを考える前に、まずは簡単にできることを試してみましょう。
ノイズが発生した場合の対処法として、まず最初にすべきであり、かつシンプルで簡単なのは、真空管の実装位置を変えてみることと、何度か抜き差しを行うことです。
真空管アンプの電源がオンになっている状態だと、感電する危険性があるほか、真空管自体が熱を帯びていて触るだけでやけどをする可能性があるので、かならず電源をオフにし、かつしばらく放置してからこの作業を行いましょう。
これは、ピンとソケットの間の接触不良によって、ノイズが起こる場合があるからです。
これだけで解決してしまう場合もよくありますので、修理などを考える前に一度この方法を試して見ましょう。
なお、どの真空管を抜き差しすればよいのかは、そのときの真空管アンプの状態により変わってくるので、ひととおりすべての真空管で試すつもりでやってみましょう。
他の機器のノイズを拾っている可能性有り
また、他の電化製品のノイズを拾ってしまっていることも考えられます。
扇風機など、大きなモーターを使用するものであり、かつオーディオ機器の近くに置いてありそうなものと電源を同じにしていると、特に真空管アンプなどではノイズが顕著にあらわれやすくなります。
さらに、同じ部屋の蛍光灯などのノイズを拾ってしまうことも考えられます。
一度部屋の電気を消してみて、それでノイズが消えれば、これが原因ということがわかります。
これらの対策としては、電源コードからのアースをしっかりとることが対策法となります。
単純なことですが、意外に起こりうることですので、一度オーディオ機器まわりをチェックしてみましょう。
まずはシンプルな方法を徹底しましょう
以上、シンプルですぐに対策できる方法を2つ解説しました。
実際には真空管アンプでノイズが発生するパターンはたくさんあり、ハンダづけを伴う部品の交換が必要であることも珍しくありません。
しかしまずは、すぐにチェックできる方法を試して確認することが望ましいでしょう。
簡単に解決するはずのことだったのに、たくさんの時間をかけてしまってはもったいないですからね。