世の中にたくさん溢れているプリメインアンプ。
そのプリメインアンプは、機器ごとに音質の特徴などがあるものなのでしょうか?
SN比などはあまり音質には関係がない?
音質の違いは、さまざまな角度から測ることができますが、特に目立つものは得意な音域の違いといえます。
これは、メーカーごとによって目指す音作りが異なることによるもので、マランツであれば高音がクリアである傾向でクラシック向き、デノンは中低音に定評がありジャズやロック向きなど、メーカーにより大きなくくりがあるようです。
しかし、あくまでもおおまかな基準なので、実際には機器ごとに音の特徴は異なります。
当然、SN比などが異なるために、音のクリアさが違ってくるということもあります。
このほかダイナミックレンジなどの音に関する指標がありますが、この数値がダイレクトに音質に影響するか?というとそれは疑問が残ります。
実際に聴き比べをしてみると、SN比の低い機器のほうが音が綺麗に聴こえた、などというのもよくある話です。
もっとも、これは試聴の環境(音響設備など)に影響されていることも大いに関係していると考えられます。
つまり、アンプの音質は機器ごとに変わるということもありますが、その環境に大きく左右されるということですね。
また当然のことですが、同じプリメインアンプであっても、真空管なのかトランジスタなのかでも大きく音質は変化します。
スピーカーとの関係を意識しましょう
アンプに限らずオーディオ機器を選ぶ際のコツとして、「いかに恵まれた音響環境下で試聴して比較できるか?」ということがよく言われます。
先ほども少し述べましたが、音響設備によって最終的に音質はガラッと変わってしまいます。
そこでアンプに関しては、組み合わせるスピーカーとの入出力のバランスをきちんと合わせるといった基本的なことをまずは重視すべきではないでしょうか。
アンプの定格出力は、スピーカーの許容入力よりもワット数が高いことが最低条件で、2倍くらいになるくらいでちょうど良い、とも言われています。
不十分な出力のアンプでは、音質もなにもあったものではありません。
どんな高品質なスピーカーとつなげても、これでは宝の持ち腐れになってしまいます。
まずはこのような基本的な条件を満たしているかどうか?という視点でアンプを選ぶことが重要になってくるでしょう。
あくまでもスピーカーを生かすためのアンプなのですから。
アンプそのものの音質を述べるのは難しい
機器ごとにプリメインアンプの音質はどう違うか?ということを述べるのは、非常に難しいです。
しかし、最終的に音質を決める要素はたくさんあり、それが少しでも代われば音質もガラッと変わる、ということは忘れずに押さえておくべきでしょう。
また、あくまでもスピーカーのパートナーとして重要な役割を果たすのがアンプです。
その視点は必ず忘れないようにしましょう。