オーディオの最大の楽しみのひとつである「自作」。
比較的簡単に作れるスピーカーシステムから、CDプレイヤーの自作まで、幅広い自作のジャンルが存在します。
中でも人気があるのが、真空管アンプの自作です。
しかし、全くの初心者は、どのようにして自作できる技術を高めていけばいいのでしょうか?
目次
とにもかくにも「経験」が必要
「理想的な真空管アンプの自作」それは、まず自分の好みの音になるような理想の設計図(回路図)を描き、材料を集め、ハンダ付けなどをして組みたてて・・・こんな感じでしょうか。
もちろん、自作初心者にはこのようにすんなりと作業できる人はほぼ皆無でしょう。
ところで、一口に初心者といっても、それぞれスタート地点は違うはずです。
難しい電気理論などは知っているけど、ハンダ付けすらしたことがないという人や、ハンダ付けや組み立ては得意だけど、回路図はまるっきり理解できていない人。
そもそも何もやったことがない人・・・さまざまな初心者の形があるはずです。
しかし、真空管アンプ自作の初心者という以上、全員にはある共通項があります。
それは、当たり前の話ですが、「真空管アンプを作ったという経験が全く(ほとんど)ない」ということ。
どれだけ野球のルールに詳しくても、それだけでは野球はうまくならないし、サッカーでどれだけ活躍している人でも、バットを握ったこともなければ、野球はできないはずです。
つまり、自作が出来るためには、「真空管アンプを作る」という経験が必要なのです。
非常にシンプルな結論ですが、いきなりそんなことを言われても難しいですよね?
そのために役に立つのが、電子工作キットの真空管アンプなのです。
電子工作キットは技術向上の近道
電子工作キットとは、自分で組み立てや部品のハンダ付けなどを行いながら、実際に回路を目で見たりしながら、真空管アンプの仕組みを理解し、かつ自作の技術を向上させるものです。
キットなので、あらかじめどのように作業すればよいのかは、指示書を読んでいけばわかるようになっています。
実際に自分の目で見て、手を動かして作っていくので、理解度と技術は飛躍的に向上します。
理論書などを読んで、自分でいちから設計をして、部品を用意して・・・というのは、初心者にはハードルが高すぎるように思います。
安いものであれば2万円程度でこういったキットを購入することができるので、ここからチャレンジしてみると良いのではないでしょうか。
とにかく作業量をこなすことが上達の近道
何か技術を身につけるときに一番必要なことは、本を読んで勉強することでも、考えながら作業をしていくことでもなく、とにかく何でもいいから作業量をこなすということです。
しかし、右も左もわからないうちは、どんな作業をするかさえもわかりません。
そんな自作初心者の道しるべになる電子工作キットで、好奇心旺盛だった子供の頃を思い出しながら作業していけば、きっと技術上達の最短の近道になりますよ。