スピーカーを使用する上で、頭をかかえる悩みのひとつが、音割れ。
音割れはどのような場合に発生するのでしょうか?
また、どのように対策していけばよいのでしょうか?
小さなスピーカーほど音割れが起きやすい?
スピーカーにおいて音割れが発生してしまう一番大きな原因は、やはり大きな音を出すことによるものです。
許容量以上の大きな音量を出してしまうと、アンプの出力が限界を超えてしまうため、これにより音割れが発生してしまいます。
よって、出力が比較的小さいアンプで大音量でスピーカーを鳴らすような場合が、もっとも音割れが発生してしまう可能性が高くなります。
さらに、大きな音でスピーカーで音割れが発生するかどうかは、そのユニットの大きさによっても変わってきます。
簡単にいうと、大きな直径のスピーカーほど、大音量でも音割れがしにくい性質があります。
たとえばパソコンのそばに置くような卓上のミニスピーカーでちょっと大音量を出すと、すぐに音割れが発生することがわかるでしょう。
これは、ミニスピーカーの直径が非常に小さいことで、コーン紙を振動させられる面積が少ないことにより、スピーカーの振動の幅の許容量を超えてしまうことが原因のひとつと考えられます。
ネジのゆるみが音割れを生み出す?
また、音割れの原因として意外と見落とされがちなのが、スピーカーのネジがゆるんでしまうことにより、スピーカーユニットの振動と本体の振動で共振が起こることで発生するものです。
このネジのゆるみは、そもそも音質改善に大きな悪影響を及ぼすものなので、必ず定期的にネジを締める習慣をつけることが大切です。
特にある程度以上の大きな音量を出して行うエージングをした後では、ユニットが長い時間大きく振動をしたことによりネジがゆるんでしまうというケースが非常に多いため、必ずチェックするようにしましょう。
これは大きいスピーカーでも小さいものでも同じことです。
定期的なメンテナンス作業のひとつとして、しっかりネジ留めを習慣化するようにしましょう。
音割れはオーディオシステム見直しのチャンス?
まとめると、アンプの出力には多少余裕をもたせて、スピーカーも極端に小さくなく、また、ネジの締め付けをしっかり定期的に行う。
これらを意識するだけで、音割れはかなり防げるのではないでしょうか。
特にアンプの出力の低さは意外と見落としがちな項目で、いま使用しているアンプの許容入力に対してアンプの最大出力が小さすぎる、ということはよくあることです。
アンプの最大出力は、スピーカーの許容入力の2倍以上あるくらいでちょうどよいとも言われています。
音割れをきっかけに、システムを見直すチャンスがやってくるかもしれませんよ?