比較的小さめのスピーカーで使用されるのが、スピーカースタンド。
果たして、スピーカースタンドは音質改善に必要なものなのでしょうか?
実際に効果はあるものなのでしょうか?
なぜスピーカースタンドは必要か?
スピーカーは、スピーカー自身が発する振動により音を発生させています。
電気信号をアンプから受け取り、その信号にあわせてスピーカーのコーン紙などが振動し、音楽として耳に伝わるわけですね。
ところが、現実にはそうすんなりとうまくいくわけではありません。
仮に、床にスピーカーを置いて音楽を演奏したとしましょう。
すると、どのようなことが起こるか?
スピーカーを鳴らすと、スピーカー自体が振動します。
さらに、その振動はスピーカーと接している床にも当然伝わり、それにより床も振動します。
つまり、床がスピーカーに合わせて共振をしてしまうということになるのです。
そしてさらに、この床の共振音がスピーカーの音と混ざり合うようになってしまい、結果的にそのスピーカー本来の響きから遠ざかった音が聞こえてしまうのです。
これは床だけでなく、机の上に置いた場合でも同じことが言えます。
また、床や机からの共振音は、床や机を伝って他のオーディオ機器にも振動を与えてしまい、さらなる悪影響を及ぼしてしまいます。
スピーカースタンドは、スピーカーの振動をうまく逃がすことによって、設置した場所の共振音を防ぐ目的を持って作られたものなのです。
実際に効果はあるのか?
実際にスピーカースタンドを使用することにより、音質改善の効果があるのか?
これは、実際に試してみることが一番わかりやすいと思いますが、よく言われる傾向としては、低音が床や机、あるいはオーディオラックなどに置いて使用した場合に比べて引き締まるようにになったということがよく言われます。
また、共振音が少なくなったために、音全体がクリアに聴こえるようになったということもよく言われます。
なお、スピーカースタンドには木製のものと金属製のものに大きく分かれます。
これによっても音質は変わってきます。
一般的には、木製はやわらかく温かみのある音に、金属製はメリハリのある音というように表現されます。
このあたりは好みが分かれるところでしょうが、スタンド自体に音質改善の効果はあるはずですので、まずは試してみることが大事です。
デザインも大事なポイント
以上、スピーカースタンドが音質改善に効果があることについて解説してきました。
そのほか、スピーカースタンドのデザインはオーディオシステムのレイアウトにおいて重要な役割を果たしていると思います。
オーディオは、目で楽しむことも、大切な要素のひとつだと思います。
ですから、どのスタンドがいいか迷ったとき、思い切ってデザインで決めてみてもいいかもしれません。
まずはインテリアを買うような気持ちで、試してみましょう。
ただし、スピーカーが耳の位置よりも高い、あるいは低くなるものは避けましょう。
耳の位置になるように調整することもスタンドの重要な役割なのです。