オーディオの音質改善の対策として、アースをとるということが挙げられます。
接地アースが有名ですが、マンションの高層階などで行うことは可能なのでしょうか?
マンションとアースについて考えていきしょう。
接地アースは現実的にかなり難しい
アースというとまず頭に思い浮かぶのが「接地アース」です。
よく湿った土に1メートル、それ以上の穴を掘り、その中にアース棒や銅板を入れる・・・。
どうやってそれだけの深い穴を掘るのか、そして掘った土をどこに置いておくか・・・課題は多くあり、プロの工事業者に頼んで行うのが一般的なほど大掛かりな作業になります。
仮にマンションの1階に住んでおり、庭に湿った土があったとしても、一戸建てに比べ庭が狭いことにより工事が難しい場合があるかもしれません。
また、集合住宅という性質上、工事を行うにあたって許可が必要で、その許可がとれない可能性も十分に考えられます。
1階でも課題は重くのしかかってきます。
まして2階以上となると、1階部分の土までアース線を垂らしてアースをとるといったことはまず不可能でしょう。
地面に接しているということから、台所などの蛇口からアースをとるという方法もあるようですが、配線の問題や家族の目など、現実的には難しいかもしれません。
一般的には、そこまで苦労してまで接地アースをとろうとする必要はない。他にも対策することで音質が向上する方法はあるし、あくまでも接地に恵まれた環境がある人だけがやれば良い、という考え方が強いといえます。
まずは機器間でアースをとってみよう
オーディオのアースのとりかたは、なにも接地だけではありません。
機器間の筐体(シャーシ)部分のネジを使いアース線を通すことでアースをとる方法もあるのです。
シャーシに存在するシャーシ電位を、電位の低いアンプなどにアースをとることにより、電位を下げて音質改善を図るというものです。
レコードプレイヤーで、ハムノイズをなくすためにアースをとるのは有名ですが、CDプレイヤーなどでも音質的に効果が期待できる場合があります。
もちろんこれはマンションでも簡単にできるアース対策です。
一度試しに行ってみてはいかかがでしょうか?
基本の対策ができているかの確認も
マンションにおいては、接地アースなど現実的に難しいも
のは避け、機器間アースなど、手軽にできることから始めてみましょう。
なお、電子レンジや洗濯機など、大きなノイズを呼ぶ電化製品と同じ電源、同じアースでつないでいないかなど、基本的ですがきわめて重要な部分がきちんとできているかを確認するのも重要ですね。
マンションという立地だからといって、大きく音質的に不利ということはないと思います。
できることから始めていきましょう。