ハイレゾ音源など、パソコンで本格的な音質を楽しむことができるようになりました。
そのような、いわゆるPCオーディオの話題でよく出てくる用語が、DACと呼ばれるものです。
DACとはいったい何なのでしょうか?
そして、PCオーディオにおいて重要なものなのでしょうか?
そもそもDACとは何か?
DACとは、DAコンバーター(DはデジタルのD、AはアナログのA)という機器をあらわします。
CDやMP3などのデジタルオーディオは、そのデジタルの音を直接耳にするわけではありません。
人間の耳で認識できる音にするためには、最終的にアナログ信号に換えて、それをアンプで増幅しスピーカーで鳴らす必要があります。
デジタル信号をアナログ信号に換える機器が、DACなのです。
音を出すために必須な機器ですから、当然パソコンの中にも標準でDACが内蔵されています。
ところがパソコンというのはもともとオーディオに特化した機器ではないため、その品質はいわばおまけのようもの。
高音質というものからは非常に遠い品質なのです。
そこで、外付けのDACを用意し、そこでより緻密な変換を行うことが、高音質を実現するために必須となります。
もともとは地味な存在だったDAC
DACはもともとピュアオーディオの世界でも単品のオーディオ機器として存在していました。
しかし、主な用途は単品のCDトランスポーター(CDを回転させて信号を読み取ることが主な役割の機器。これにDACが内蔵されたものがCDプレイヤーと呼ばれる)と組み合わせるくらいで、非常に地味な存在でした。
それが、PCオーディオの普及により、一躍注目を浴びるようになったのです。
とはいえ、これらのピュアオーディオのDACは、一台何十万円もするものも多く、あまり一般的なものとはいえないものが多くを占めます。
そこで1万円を切るような価格で、気軽に使用できるように作られたものが、USB-DACです。
その名のとおり、パソコンのUSBにつなぐだけで使用できるという、非常に使い方もシンプルで手軽に導入できる価格帯のため、人気があります。
これによりパソコン内蔵のDACで妥協する必要がなく、手軽に高音質に近づくことができるようになったのです。
これからはDACを選ぶのが当たり前の時代に
単品のDACやUSB-DACはPCオーディオを利用する上で絶対に必要な機器というわけではありません。
しかし、ハイレゾ音源などきわめて高音質な音源がパソコンで楽しめるようになった現在、やはり出力側にも高音質を実現するための性能が求められています。
これからは、DACを選ぶということが当たり前になっていくことでしょう。