2台のスピーカーで立体的なサウンドを味わうことが出来る「ステレオ再生」。
いまでは音響システムも進化を遂げ、ホームシアターの5.1ch、そしてブルーレイ時代の現代では7.1chというシステムも登場しています。
しかし、一般的なプリメインアンプでは、4台のスピーカーをつなげられるようにできています。
ステレオ再生で4台のスピーカーをつなぐことで音質的に有利になるのでしょうか?
プリメインアンプのスピーカー端子で4台をつなぐと?
多くのプリメインアンプには、スピーカーの出力端子がAとBと二つついている場合がよくあります。
ということは、同時に合計で4台のスピーカーを鳴らすことができるというわけです。
では、4台のスピーカーをプリメインアンプで鳴らすことにメリットはあるのでしょうか?
2台を超えるスピーカーを鳴らすといえば、ホームシアターのシステムが思い浮かびます。
ホームシアターの場合には、専用のAVアンプと呼ばれるアンプに、通常5台のスピーカー(フロント、リア、センター)に加え、サブウーファーを接続して迫力のサウンドを楽しむことになります。
そこで4台のスピーカーをつなぐと考えた場合、フロントとリアに相当する箇所にスピーカーを設置すれば、ステレオでも迫力のある音を聴く事ができる?
と思いがちですが、特にそのような接続をしたからといって迫力のある音を得ることは難しいようです。
AVアンプの場合はサラウンド機能などを搭載しているので、5.1チャンネルのスピーカーを存分に生かすことができますが、通常のプリメインアンプではそのような効果はありません。
むしろスピーカーの数が増えることにより、定位がぼやけてしまい気の抜けたような音になってしまいます。
違う部屋に2台ずつつなぐ使い方も
それでは、なぜ一般のプリメインアンプには4台分のスピーカー端子がついているのか?
これははっきりとはわかりませんが、Aの端子が故障した場合にBを使う、という保険的な意味合いで使用するためだったり、あるいはスピーカーケーブルを長く伸ばしてリビングや寝室などの小さなスピーカーに接続して、サウンドを楽しむという使い方があるようです。
少なくとも、4チャンネルスピーカーで同時に音を鳴らすという使い方は一般的ではないようです。
カーオーディオでは一般的な4スピーカー用のアンプ
このように、一般的な室内で楽しむオーディオでは、プリメインアンプに4つのスピーカーを鳴らすことは一般的ではありません。
しかし、カーオーディオでは、座席が前と後ろにあるということもあり、4chのアンプが一般的に使用されています。
こちらは2chアンプでつなぐよりもパワーがあるので重宝されているようです。