RCAケーブルなどの、プレイヤーとアンプなどをつなぐオーディオケーブルと、スピーカーケーブル。
オーディオ店などでは、明確に別ジャンルの商品として扱われていますが、結局は同じ銅線じゃないの?と思ったことはないでしょうか?
ここでは、オーディオケーブルとスピーカーケーブルの違いについて解説します。
根本的に伝送の仕方が異なる
スピーカーケーブルとオーディオケーブルでは決定的な違いがあります。
それは、流す電気信号(電流)の大きさです。
まず、CDプレイヤーなどから出力された電気信号は、非常に微弱なものです。
この場合、ケーブルには電流が流れますが、どちらかというと電圧の変化をアンプ側に伝えることが主な目的になります。
これを、「電圧伝送」と呼びます。
この電圧伝送という信号の送り方は、ノイズの影響を特に受けやすい仕組みであるため、それを防ぐために電磁シールドと呼ばれるノイズを防ぐ構造になっています。
一方のスピーカーケーブルは、スピーカーに、コーン紙を振動させるほどの大きな振動を与える大きな電流を流します。
この場合は「電流伝送」という風に呼ばれます。
こちらの電流伝送は、低インピーダンスのためノイズの影響を受けにくいため、シールドなどの処理は特に施されていません。
オーディオケーブルは「電圧伝送」、スピーカーケーブルは「電流伝送」と、大きな根本的な違いがあるのです。
オーディオケーブルはできるだけ短く!
基本的に、オーディオにおいては、ケーブルの長さは可能な限り短くするべきといわれています。
音の通り道が長いと、ノイズなどいろいろな悪影響を受けやすいという理由ですが、特にオーディオケーブルは注意が必要です。
なぜなら、電圧伝送方式はそのケーブルの長さによるノイズの影響を特に受けやすいからです。
スピーカーケーブルは環境により5m、10mと長めになってしまうことはありますが、機器同士を結ぶオーディオケーブルなら何とか1mから2m程度で済ませられる場合が多いはずです。
できるだけケーブルの長さが短くなるように済むセッティングを意識しましょう。
なお、電流伝送であるスピーカーケーブルは、比較的長いことによる影響は少ないといわれていますが、こちらもできる限り短いほうが良いでしょう。
まずは今の長さが適切か確認しましょう
このように、オーディオケーブルとスピーカーケーブルはそもそもの伝送方式が違うため、扱い方も異なってきます。
まずは最大のポイントである「オーディオケーブルの長さをできるだけ短くする」ここができていることを確認することが大切だといえるでしょう。